火事お見舞いのマナーについて
マナーについて
火事は、一瞬にして住まいや財産を失うことになります。
◎被災者が近くにいる場合の心遣い
知った人が火事の被害に遭ったことを知ったら、「まず安否を確認し、近くであれば、すぐ駆けつけて励ましや慰めのことばをかけましょう」
そして、状況を見て後片付けなどの手伝いを積極的にします。
◎被災者が遠くにいる場合の心遣い
「遠方の場合でも、できるだけ早く見舞うことが大切」です。
被害に遭った人は恐怖や不安で動揺しているでしょうから、見舞いの第一は励ましてあげることです。
そのとき、火事といっても、類焼の場合や火元の場合、あるいはボヤや半焼・全焼と被害の度合いに応じた配慮といったこともあるので、その言動には注意したいものです。
◎お見舞い品のマナー
お見舞いの品は、「当座の生活に必要なもの」が役立ちます。電話が通じるのなら、被害に遭った人に直接聞いてから、その品を用意してもよいでしょう。とにかく、被害に遭った人がいちばん何をしてほしいかということに応えてあげることです。
おすすめな品物について
被害の程度にもよりますが、お見舞いの品は、毎日の生活にすぐに必要な実用品がよいでしょう。電話が通じるのなら、必要なものを相手にリクエストしてもらい、それを送るのが一番です。
食品・・飲料水、インスタント食品、レトルト食品、缶詰類など。
医療品・衛生品・・救急箱、生理用品、洗面用具、ひげそり用具、石鹸、シャンプー、リンスなど。
衣料品・・毛布、下着・靴下類、タオルなど。
その他・・コンロ、食器、ティッシュペーパー、軍手、ライター、懐中電灯、筆記用具、傘など。
金額の相場について
以下は、火事見舞いに現金を贈る場合の金額の目安です。贈り先と自分との関係により、若干金額が変わってきますのでご注意ください。
相手との関係・・・金額
両親や子ども・・・3万円~
親戚・・・5千円~
近隣の人・・・3千円~1万円
会社関係・・・5千円~
お金の入れ方について
封筒にお金を入れるときは、お札の表(顔が印刷されている側)が裏になるように入れます。
封筒の書き方について
封筒の書き方は以下のようになります。
封筒:白封筒
水引:なし
のし:なし
表書き/上書き:「火災御見舞」「出火御見舞」「類焼御見舞」「近火御見舞」など
表書き/姓名:上書きよりやや小さめの文字でフルネーム
渡す時期:被災後しばらくしてから
お見舞金に添える手紙の文例について
昨夜、吉田さんの電話で、奥田さんのお宅が類焼の災難に遭われたと伺い、驚いています。
出火元は隣家とのこと、思いもかねぬ災難でしたね。ただ、ご家族の皆様には、おけがもなく無事と伺い、胸をなでおろしています。
遠方のため、すぐに駆けつけてお手伝いできなく本当に申し訳ありません。些少ですが、お見舞い金を送らせていただきましたので、お納めいただければ幸いです。
落ち着かれるまでには少し時間がかかることでしょうが、どうぞお力を落とされることがありませんように。また、寒さ厳しき折、ご無理をなさらずお体を大切にしてください。
「贈答のルールとお金の事典」より
「冠婚葬祭 つきあいとお金」より