入院お見舞いの手紙について
メール・はがきの書き方について
1.知らせを受けたらすぐに書く
2.率直な言葉で
3.病状や被害の内容など、深く尋ねない
4.忌み言葉や重ね言葉は避ける
5.励ましはほどほどに
☆出す回数
病気見舞いや災害見舞いの手紙は、事態が落ち着いてからもう一度出して様子を伺う心遣いをしたいものです。
特に長期にわたる闘病や復興は、当人にとっては毎日が忍耐ともいえます。そんなとき、励ましの気遣いや、いっときでも気をまぎらすことのできる手紙はうれしいものです。
状態を深く追及したり、恩着せがましい印象を与える内容にならないように注意しましょう。平凡なことを数行書くだけでも、頻繁に届くほうが励みになります。
NGなメール・手紙のマナーについて
お見舞いの言葉に「追伸」は使わない
重ね言葉と同様に、「重なる」という意味で、「追伸」「P.S.」などの副文をつけるのはタブーです。
副文にあたる内容は、「なお」「また」などの言葉で文章の中に入れるようにしましょう。
☆行き過ぎた励ましの手紙は逆効果
励ましの手紙は、独断的な表現や過ぎた同情、説教じみた内容になっては逆効果。
また、羨望をあらわすことで相手を励ますことはある意味では効果がありますが、やはり行き過ぎた表現ではしらじらしくなってしまいます。
☆病気・事故・災害見舞いの際の忌み言葉
「苦」「死」「四」「九」「枯れる」「落ちる」「滅びる」「流れる」「終わる」「別れる」「重なる」「去る」「長い」「再び」「また」「繰り返す」「重ね重ね」「まだまだ」「いよいよ」「根付く」「庭木」
といった言葉は絶対に使わないこと。
入院後、しばらく経ってからの文例について
過日、ご主人がご病気で入院されたとのこと、まったく存じ上げず、お見舞いが遅れまして、まことに申し訳ございません。
その後のご経過はいかがでしょうか。
いつも大変ご壮健な方でしたから、ご家族の皆様もさぞかし驚かれ、ご心労のことと存じます。一日も早く全快されることを心からお祈りいたします。
なお、心ばかりのお見舞いのしるしを別便にてお送りいたしましたので、お納めいただければ幸いに存じます。
まずは取り急ぎ、書面をもってお見舞い申し上げます。
友人宛ての文例について
前略
ご入院なさったと承りまして、大変驚きました。でも、手術は無事に成功し、その後の経過も順調と伺いまして、まずは胸をなでおろしております。
これまでずいぶんとご多忙な日々が続いていらっしゃいましたので、今回のことは、きっと一休みしなさいというサインなのではないかと思っております。どうかゆっくり静養されて、一日も早く全快なさることをお祈りしております。
いずれ、お見舞いに伺いたいと存じますが、まずは書中にてお見舞い申し上げます。
草々
ビジネス相手への文例について
急啓 今朝、御地に出張いたしました当社社員からの報告で、はじめて貴社福田社長がご病気のためご入院中と承り、驚きました。その後のご病状はいかがでいらっしゃいますか。お見舞い申し上げます。
平素ご壮健でいらっしゃいますから御回復は早いと存じますが、ご家族の皆様にはさぞご心労のことと拝察申し上げます。なにとぞごじゅうぶんにご療養のうえ、一日も早く全快あそばされ、従前にも増してご活躍なされますよう心からお祈り申し上げます。
なお、心ばかりのお見舞いの品を別便にてお送りいたしましたので、ご笑納いただければ幸いでございます。厳しい寒さに向かいます折柄、くれぐれもご自愛ご加療のほど願いあげます。
草々
ビジネス相手へのお礼の文例について
先日は、お忙しいなかをお見舞いいただきありがとうございました。高橋さんや藤田さんのお顔を見て、とても元気づけられました。また、お見舞にいただいたパジャマと肩掛けはとても役立っています。明るい色で、気分までも明るくなるようです。
今の放射線治療が済めば、一度退院でき、通院しながら経過をみることになっています。一段落という感じで、夫も私もおくらかホッとしています。そして、いっそう回復に努めるため二人で協力してやっていこうと話し合っています。
突然の入院で、高橋さんや藤田さんをはじめ職場のみなさんには大変ご迷惑とご心配をおかけして申し訳ありません。もうしばらくは、皆さんにご迷惑をおかけすることになりますが、よろしくお願いいたします。退院したら、一度ごあいさつに伺いたいと思います。まずはお見舞いのお礼まで。
「冠婚葬祭手紙スピーチ全書」より
「冠婚葬祭 実用大事典」より